风起陇西(The Wind Blows From Longxi)
ジャンル:古装
話数:45分×24話
制作年:2021年
放送:2022年4月~ CCTV-8、爱奇艺
原作者:马伯庸
演出:路阳
脚本:金海曙 ほか
概要
三国時代の諜報物語。
登場人物
キャスト
陈坤:陈恭
白宇:荀诩
聂远:冯膺
尹铸胜:李严
俞灏明:杨仪
孙怡:翟悦
董子健: 郭刚
杨颖:柳莹
感想
2022年5月視聴完
※ネタバレ含んでいますので、視聴予定の方はご注意(スルーして)ください!
马伯庸氏原作、白宇主演の古装劇とのことで、期待していた作品✨
三国時代の諜報戦を描いた物語で、魏に潜伏している諜報員 "白帝" からの誤情報により、蜀が敗戦するところから幕を開けます。
蜀の諜報機関を司る冯膺は、"白帝"=陈恭の妻 翟悦の従兄で、陈恭と親しい間柄の荀诩に、白帝の調査と暗殺を命じるのだけど、、、
荀诩役の白宇の登場を楽しみにしていたら、しょっぱなから逆さ吊りで水攻めにされててビックリ💦Σ(ll゚ω゚(ll゚д゚ll)゚∀゚ll)
初回の成り行きからして、早くも不穏な結末がよぎってしまったけれど(@@;)、蜀に潜伏している魏の諜報員 "烛龙" が誤情報に関与していることがわかり、陈恭と荀诩が協力して烛龙の正体と誤情報の経緯を解明していく展開になって、ホッと一息でしたー💨
陈恭を演じる陈坤。
序盤、着崩した胸元からダダ漏れするフェロモンにクギヅケに・・・wΣ>―(〃°ω°〃)♡→
緊迫した諜報戦のなか、執拗に追跡してくる敵に成り変わったり、ハンググライダーのような器具を使って逃亡したりと、臨機応変に機転を利かせ、大胆にピンチを乗りきっていく陈恭の様子が興味をそそり、飄々としたミステリアスな諜報員の顔と、翟悦と荀诩に見せるやわらかい表情のギャップ、随所に漂う色気が魅力的でした~💓😍
陈恭とは対照的に、地道に推論を検証して真相を追究していく荀诩。
陈恭の潔白を信じてサポートする姿が微笑ましく、荀诩に忠実な部下 裴绪も好感がもてました😊
主演2人のほか、脇を固めるキャストがとっっても豪華✨✨(☆∀☆)
どの人物も腹に一物抱えているような策士ばかりで、役者の演技がすばらしく、各キャラクターを観ているだけでも十二分に堪能できてしまう♫(o´ω`o)
诸葛亮と李严が激論を交わす場面、李严が馬を巧みに操る場面など、ベテラン俳優陣の重厚な佇まいや熟練技も圧巻でした✨
敵国との諜報戦や国内の陰謀が複雑に絡み合った物語で、予想を覆す展開や、巧妙な頭脳戦は見応えたっぷりでしたが、いかんせん歴史に弱い💧のと、登場人物が多く、薄暗がりの中で似た風貌の面々を見分けることや、入り組んだ各人物の所属等を瞬時に判別することが難しかったりで、内容の理解がおぼつかない時も・・・💦😓
けれど、毎回最後に、孙令が噺家風に各話の要点をわかりやすく語ってくれるコーナーがあり、とっても重宝しました~(*´∀`ノノ゙
※ここから先は、ネタバレにご注意ください!!
今作では、感情を大きく揺さぶられる場面が2ヶ所あったのですが、最初にグッときたのは、陈恭&翟悦夫婦の一幕💞
敵のワナにかかってしまった翟悦をどうにも救うことができないという悲痛場面で、涙に暮れる陈恭がいたましすぎた・・・(´;ω;`)
時同じくして、荀诩も危篤状態に陥っており、白宇寄りwで観ていたため、翟悦の件を知った荀诩がどうなってしまうのかと、ハラハラしてしまいましたー💦😱
そして、もう1ヶ所は、最終話の陈恭と荀诩の対話場面。
いやーー、もうあまりにも悲しすぎた(ToT)(ToT)(ToT)
荀诩が陈恭の計略について子細に語り出した時には、孙令の談話コーナーの代わり!?(°°;)と、目が点になったけどww、慟哭する荀诩に鳥肌がたち、どこまでも荀诩を思いやる陈恭に涙、涙、、、(´;ω;`)
当初、今作を諜報サスペンスドラマだと思って視聴していたので、最後に思いがけず主役2人の濃い情愛場面を観て、それまでに観た諜報戦の内容がすべて吹っ飛びw、『沉默的真相』並みに、とてつもなく大きな余韻を味わうことに・・・(;.;)(;.;)(;.;)
あまりに余韻が深すぎて、珍しく何周もリピート視聴してしまったのですが💦(^◇^;)、観れば観るほど、陈恭の境遇や心境の変化に泣ける(ToT)(ToT)(ToT)
静かに涙を流したり、顔面蒼白で苦痛に耐えたり、翟悦にときめいたり、荀诩に配慮したり・・・と、どの場面でも陈坤の繊細な感情表現に惹き込まれ、翟悦の仇討ちを果たす場面での華麗な剣さばきに惚れ惚れしました😍
敵対する黄预を演じる张晓晨も、野性味あふれてカッコよかったー✨
主人公の末路がつらすぎて、白宇が陈恭を演じていなかったことが幸いだったなぁと思ってしまったけど、『沉默的真相』の江阳(役)同様に、愚直に正義を追究するほどに心身ともにズタボロになり、それでも生きていく荀诩もかなりしんどい💦💦
両者に通ずる芯の強さが、演出家が白宇を荀诩役に口説き落とした所以なんだろうなと感じ、苦悩する役を演じるのがうまい役者だなぁと改めて感服したけれど、重苦しい作品への出演が続いているので💦、そろそろ軽やかなキャラクターを演じる白宇を観たくなりました~😊
陈恭と荀诩を陰で支える林良の表情にも度々涙を誘われましたが、最後は、寄り添う陈恭&翟悦夫婦の姿に慰められました💞
马伯庸氏原作に基づく古装劇は、似たタイトルの『風起洛陽』、『長安二十四時』を視聴しましたが、どちらも壮大な景観の街並みが特徴的で、疾走感のある作風でした。
今作は、史劇色の濃い内容で、日本の作曲家が劇中に流れる音楽を手がけていたせいもあってか?、時折大河ドラマを視聴しているような気分にw
ロック調のエンディング曲に意表をつかれたけど(°°;)、各場面にピッタリな濃密なサウンドが、ストーリーの起伏を華やかに盛り立ててくれていました♫
演出家は、『绣春刀(ブレイド・マスター)』等の映画を数多く手がけていらっしゃる方で、自然光を意識して撮影されたという映像が美しく、気候や地理を考慮したという各国の景色、簡素な調度品や衣装等、細部までこだわった演出に風情がありました。
会話内容等を反映した情景やアングル、間接的に状況を物語った画など、映像センスも秀逸で奥深く、孙令の談話コーナーのほか、字幕や台詞等で、人物や場所、情況説明が詳細になされるなど、視聴者が理解しやすいような工夫が様々にみられました。
ドラマ化にあたり、陈恭と荀诩の関係、诸葛亮のキャラクター等、原作とは変更した部分もあるそうですが、今作のテーマを体現した緻密なストーリーを "兵法三十六計" に基づいた各話のタイトルと物語構成に仕立て上げた脚本が✨傑作✨
主人公の心理描写、各人物の信念や言動、「陈恭と荀诩」「冯膺と孙令」「郭淮と郭刚」に象徴される関係性、その他の多彩な人間模様など、視聴を繰り返すたびに、新たな発見をしたり、あれこれ深掘りしてしまって、なかなか感想がまとまらずに放置してしまっていましたが、キリがない💦😂ので、とりあえず一旦ここで区切りとすることに・・・(^◇^;)
コンパクトながら、キャスト、役者の演技、脚本、演出、音楽など、どれも満足度が高く、スルメみたいw な味わい深さがクセになる作品でした~✨
追記(2022.12)
先日開催された 第27回アジア・テレビジョン・アワード(亚洲电视大奖)で、今作の脚本家が 最優秀脚本賞 を受賞されたそうです✨🏆✨
脚本家の金海曙氏がインタビューで語っていたように、今作では 荀诩が "一道光"として描かれていたわけですが、当初、脚本を読んだ白宇は、荀诩のことを「傻」だと思ったそうw
演出家と何度も話し合ううちに、荀诩は「普通人」なのだと理解して、演じることにしたようです。
今作視聴後、同演出家が手がけた初ドラマ作品『解憂』を視聴しましたが、どちらも男性主人公が国よりも愛を選択する物語だったなぁと。
今作は、初回から 陈恭の情に脆い部分を職業柄懸念していたけれど、20代の設定ならばさもありなんとも思えたり・・・。
大きく心動かされた場面はすでに挙げていますが、林良に荀诩を託す場面、その前の、雨の中で佇む画も、陈恭の覚悟や本音が見てとれて、何度観てもせつなくなりました(;.;)
初見時は、終盤、荀诩が陈恭の意図にどうにかして気づいてくれること、2人が無事でいてくれることを願いながら観ていたけれど、、、orz
長期計画が水泡に帰した郭淮の胸中を物語った室内の描写も見事でした。
日本での放送も嬉しかったけど、毎週視聴者の方々の感想を読むのが楽しかった~♫(o´∪`o)
より充実した視聴時間にしてくださった皆さま、ありがとうございました~💐😊
ギャラリー
※Thank you for all pictures.